自立支援型のケアで生活の質の向上を


5月に入りました。この春に新しく入職した職員のみなさんも、徐々に職場に慣れてきたころでしょうか。 

新年度を機に、新規開設した高齢者施設も各地で見られています。
ケアや設備など、それぞれに施設の特徴や強みがあり、利用者の選択肢も広がっています。
そのうちのひとつに「自立支援型」のケアを提供する施設があります。

利用者自身ができないことだけを助けて、生活の質をあげることを目指す という方針のもとでケアを提供する施設です。 

「できないことを支援する」 というのは、これまでも当たり前の介護保険の概念でした。
これに対して、自立支援型のケアは、もう一歩踏み込んだ考え方をしています。
さまざまな視点からのアプローチにより、できないことをできるようにトレーニングを行い、「できること」を増やすことによって、「支援すること」を減らしていくというものです。
                                                                             

歩けるようになるためには何が必要か? 不要なことは何なのか? 歩けるようになったら何がしたい? 誰に見てもらいたい?

漠然とした「回復・改善」のための支援ではなく、目標を目的をクリアにし、意識からもアプローチしていくことによって、意欲を引き出していきます。 

現在の介護報酬では、要介護度が高い人へのサービス提供のほうが、より高い介護報酬を得られます。
介入の結果、介護度が改善されると、得られる報酬が下がってしまうという仕組みです。
 

より状態の改善を求めていくために、次回の介護報酬改定に向け、自立支援のための介護加算をつけるという動きも始まっているようです。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「自立」という言葉の定義は難しく、何をもって自立というのか、何をもって自立支援というのか、というのは個々の状態によって異なります。 

自立支援を考えたとき、まず、その人にとっての「自立」はどんな状態を指すのかが問われます。
その人にとっての自立がどのような状態なのかを定義するのはサービス提供者ではなく、利用者本人です。

それをクリアにしていくのはサービス提供者。
状態の違う利用者一人一人の「自立」、それを利用者自身からどのように引き出していくかが問われます。
より高いケースワークスキルが求められてきます。

そのうえでの自立支援=具体的なサービスの提供です。 

「自立支援」という支援の在り方が、加算のためのただの飾りではなく、本質的な生き方の支援につながるように、意味のあるサービス提供がより一層求められています。